人気ブログランキング | 話題のタグを見る

3/11

記録しとこう。


地震のとき、自席にいなくて打ち合わせやってた。
最初は震度3くらいの揺れだった。
打ち合わせ相手のボス(顔が軍人、私服がベレー帽)が、
「これはもっとでかいの来るから机の下に隠れたほうがいいな」
っていうから、半分冗談のつもりで机の下に隠れたところで大揺れがきた。





天井(石膏ボードとグラスウール←焼きの釜と同じだな)、天井からぶら下がってるガラスなアイツ(空調用のパーティション?)、挙句は防火シャッターが落ちてきた。
隠れた机が動こうとするから必死でつかんで机の外に身を晒さないようにしてた。

揺れが大きいのもそうだが、ぜんぜんおさまらないのが怖かった。
今すぐ逃げたいが揺れが止まらず逃げられない。
見知った場所がまったく知らない場所に変わっていく感じ。恐怖。

揺れ始めて1分くらいだったんだろうか、揺れがおさまったんで避難。
なんやかんやごちゃごちゃで、足の踏み場がない。
脱出後、破損した径1mくらいの配管から水が轟々と流れてるのを横目に自分の課の避難場所にダッシュ。




避難場所の駐車場で一時間半ほど待機。
頭から血を流してる人もいる。泣いてる人もいる。不安だ。寒い(ロンT+作業着のみ)。
大きい余震が何度かあった。

みんな家族や友達が心配だった。連絡取りたいが電話はつながらない。
震源地はどこだろうか?震源地の近くは大変なことになっていないだろうか?

何台かのカーナビつけたクルマの周りに人が群がる。みんな情報がほしい。
震源地が東北で、震度7ぐらいと聞いた。ここが震度6だからまあ、そんなに大変なことにはなってないんじゃね?くらいに思ってた。このときは。




上の人からアナウンスがあった。混乱を避けるために同じ方向の人で集まって乗り合いで帰れと。
それがいい。

帰る前にロッカールームに入った(ロッカーまでは入っていいという話だった)。ロッカーぐちゃぐちゃなのはわかるが、5cmくらい冠水してるのは何だ?
ここで携帯を入手。

駐車場に移動。
クルマも随分動いてる。隣の車にぶつかってるクルマもある。
通路をふさいでしまってるクルマも・・・
俺のかよ!
元の位置に戻してサイドブレーキを強く引いた。
普段問題ない強さで引いといても、こういうときでは弱いのか。



後輩のクルマで4人で相乗り。俺のクルマは適していない。
メールで自身の無事を家族や友達に知らせるが、つながりにくい状況。
随分時間がかかって、会社の駐車場から脱出。

渋滞がひどい。
停電で信号がついていない。
建物は、本体が崩れているのはないが、ブロック塀と瓦は軒並み半壊~全壊。
途中のちっさい陸橋も落ちてた。迂回。

途中で日が暮れた。
停電で街が暗い。明かりはクルマのライトだけ。

家まで送ってもらうはずだったが、渋滞がひどいので後輩の家から歩くことにした。
同じ寮の友達と二人で。一人と二人とでは心強さが違う。
途中、2階からすぐに脱出できるよう、窓の下にマットレスをひいてる家があった。




家の状況が心配だったが、建物に異常はないようだ。
部屋の中はぐちゃぐちゃだが、実質的な損害はトースターが半壊しただけ、で済んだ。
冷蔵庫は倒れずにひとつ分スライドしてた。

とりあえずメシ。
電気なくて湯も沸かせないから、たまたま前日買ってたバナナクレープとヨーグルト二つ。
チャリのライトだけが照らす暗い部屋で食べた。
心も体も疲れた・・・
気づいたら10分ほどまどろんでた。




しばらくして、友達がやってきた。
会社においてきたクルマを、チャリに乗って取りに行こうと。
明日、明るくなってからのほうがいいかもしれんと思ったが、正直何もせずにいられなかった。
暗い部屋で一人余震に怯えてるよりも、体動かしたほうが精神衛生上は余程いい。

家を出た。スーパーの前の焼き鳥屋のおっさんが、こんなときでも営業してる。
こういうの、カッコよすぎ。このおっさんのおかげで、メシにありつける人も多くいる。

会社までは10km。
治安が悪化して、街が世紀末な感じになってることも覚悟したが、何事もなし。日本すばらしい。

栃木はもともと星がキレイだが、街灯がすべて消えているからさらにキレイ。
オリオン座もよく見える。オリオン座には特別な思い入れがある。心強い。

星空の下、友達とツーリング。
一時的にではあるが、気分がかなりスッキリした。クルマとりに来たのは正解だったな。





クルマにチャリ乗せて家に帰る。信号ついてないから慎重に。
寮の駐車場に着くと、クルマの中にいる奴が結構いた。
みんな余震が怖い。余震が来てもクルマの中なら安全なはず。ここで一晩を過ごすつもりだ。

俺も毛布を持ってきて寝ようとしたが寝れない。
寒すぎる。朝にガラスが凍るほどだからな。
暖房つけるためにエンジンをかけて寝るのは得策ではない。ガソリンがいつ手に入るかわからんしな・・・

仕方なく、部屋に戻って寝ることにした。
貴重品をバッグに詰め込んでいつでも逃げられるようにして。
だがとにかく怖い。余震が来るたびにベッドから起き上がる。
だが疲れていたんだろう。その恐怖の中でもいつの間にか寝てた。


以上が当日。
by takax_eg4 | 2011-03-16 00:13 | 日記